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書籍の種類選びについて

書籍の種類は3つ

書籍の種類は、大きく分けて、電子書籍、小冊子、書籍と分かれます。

電子書籍は、紙媒体ではなく、インターネット上で販売または印刷費用もかかりません。もっと簡単に書籍を出すことができます。デメリットは、自己本位になることとインターネットをやらない人のところには届かないということです。

小冊子は、薄く安価で、製作することができます。アマゾンで販売はできません。

書籍は、先ほど述べた通りですが、オンデマンドと一般の印刷があります。一般の印刷は在庫を抱えるので、売れないと赤字になります。その点、オンデマンドは、注文があってから、一冊ずつ印刷します。印刷単価は高くなりますが、在庫を抱えることはありません。利益を出すためには、販売価格を上げなくてはいけません。

印税生活は夢だと思ってください

「あなたにもベストセラーが書ける」みたいな本を読むと、必ず出てくるのが印税生活です。よく「目指せ!印税生活」みたいな本がありますが、これは「自費出版」でお金儲けをしようとする会社が背後にいると思った方がいいでしょう。
いったん本を書けば、売れ続ける限りお金が入ってくるわけですから、旨味があります。(しかし現実はそうは甘くはありません。)
今は、何が、「売れる本」かは分からない時代になっています。

本の発行が決まりました!では、新人の場合は一体いくらもらえるのでしょうか?
印税は、次の式で計算します。
印税=販売価格×発行部数×印税率

販売価格1,500円、発行部数1万部、印税率10%の場合は、
印税=1,500円×1万部×10%=150万円
※源泉所得税(20万)が引かれるため、手取金額は130万円。
100万円以下:税率10%、100万円超:20%(超えた分に対して)

ということで、発行部数が多くなればなるほど、受け取る印税も大きくなります。
1万部なら—–150万円
10万部なら—-1,500万円
100万部なら—1億5,000万円
何十万、何百万と売れると、本当に「夢の印税生活」です。

印税率は出版社との契約で決まります。出版社が「売れる」と見込んだ本は高めに、「売れないだろう」と見込んだ本は低めに設定される傾向があります。

さて、印税率の相場はどれくらいでしょうか。
昔から印税といえば10%といわれてきました。しかし、最近は出版不況が影を落としているせいもあり、かなり変わってきています。

一つは、出版社の規模によります。大手はまだ10%が標準です。ただ、出版は初めてという「新人」は6~8%程度のことが多いようです。また、初版は8%、重版がかかれば10%という方式も増えてきました。売れっ子作家や、ベストセラー連発のタレントなどは最初が10%、重版分から12%なんて例もないわけではありません。

中堅・中小になると、8%が標準という会社がかなりあります。初めての著書とか専門書の場合、さらに低めに設定されるようです。最近では4~8%が珍しくない、と聞きます。
原稿の出来不出来によっても印税率が変わります。原稿の出来が悪い場合、出版社側にかかる負担が大きくなるからです。

自分では完全な原稿だと思っても、プロの目から見れば違います。編集者の手で大幅な修正や追加があった場合、印税率を大幅に下げられることもあります。

また、印税ゼロ、というものもあります。全く無名の著者だったり、著者側が「どうしても出して欲しい」とお願いした場合です。万が一売れれば、多少の印税は払ってもらえるかもしれませんが、自費出版よりはまし、という方式です。

印税が10%と高条件で決まったとしても、支払われ方には色々あります。

・印刷した部数の分が一括して支払われるケース
・売れた分に対してのみ支払われるケース

後者だと、ほとんどお金が入ってこない、ということにもなりかねません。

さて、印税率が確定しても、発行部数が多くなれば…と、期待したいところです。では、新人の場合、初版の刷部数はどのくらいになるのでしょうか?
最近は、最初にドンと刷るのではなく、細かく重版をかけていくやり方が増えています。大手と中小では刷部数はかなり違います。

中堅、中小だと2000部くらいが標準だと思います。中には1000部位でスタートする場合もあります。大手だと7000~8000部でしょう。全国津々浦々までは無理ですが、地方の中核都市くらいまで配本しようとすると、物理的にこのくらいは必要です。
より正確にいうと、2000部でも全国配本は可能ですが、これでは書店の良い場所に陳列する、「平積み」ができないからです。新人の場合、いきなり1万部刷るなんてことはありえません。少部数で堅実スタート、刷増を期待、ということになります。

ところで、売れ残った本はどうなるか知っていますか?
書店から返品され、倉庫に入ります。その後、売れ行きがかんばしくなければ、処分されます。業界用語では「断裁」といいます。その前に、筆者には「断裁しますがよろしいですか」という問い合わせが行き、筆者が引き取ることが多いようです。

【貴方の本を出したいわけではないかも…営業マンのノルマ】

出版の営業マンには、年間10冊出せとか、20冊出せとかノルマがあります。つまり、著者が10名~20名前後必要ということです。
「どうしても、あなたの本を出したいです!」
という思いはあまりないと思った方がいいと思います。
ノルマ達成に必要な一人ですから…。」

知っておいてほしいこと

アマゾン販売

アマゾンは、一番最初に予約を取るので、その数に少し上乗せした数を納品します。次からは1冊ずつの納品です。送料は出版社持ちです。販売手数料がとらえますので、出版社に入るは50%程度です。
1000円の単価の本で試算すると、出版社に入るのが500円定程度。送料が150円は書かるので、残るのは350円程度、印刷代は、ページ数によりますが、大量に刷らない限り、350円を超えます。制作代や表紙デザイン、スタッフの給与、印税もあります。完全に赤字です。
これをクリアするには、販売単価を上げるしかありません。でもそうすると、本は売れません。もう一つ可能性があるとすれば、著者がすべて一人でやることです。執筆、編集、ページ割つけ、表紙デザイン、アマゾンとのやりとり、送付まで。私は一応すべてできますが、正直面倒です。一般の方は、能力も違うので嫌になります。

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