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万人の知恵CHANNEL【第1回】倫理法人会って何? 〜正しさを上回る大事なものとは!?〜 

インタビュアー:万代宝書房代表 釣部 人裕氏
ゲスト:アーティスティックコミュニティ代表 工藤 直彦氏
収録:2019年6月24日

釣部:このシリーズはですね、「工藤直彦さんをお招きして」のシリーズと名付けて工藤さんと私(釣部)のトーク、またゲストの方が入ってのトークで大体20分を目処に楽しんでいけたらなと思っております。
工藤さん自己紹介をお願いします。

工藤:本業は音楽事務所をさせて頂いていて、ミュージシャンの派遣とか音響機材の扱いとか、興行全般、昔で言う興行師という感じですね。

釣部:知らない人は、「えっミュージシャンですか?」ギター弾いて歌ったら「うまいですね」と言われたと。「いや、プロなんですよ」という話ですよね?

工藤:プロゴルファーに「ゴルフお上手ですよね」と言うような物ですよね。

釣部:僕も何回も聴きましたけど、ほんとに感動的なギターと歌で重厚感のある曲ですよね。
工藤さんと私の共通点は、倫理法人会っていう所に入って、今私は豊島区の会長をやっていて工藤さんは法人スーパーバイザーという立場で指導と言うんですかね?

工藤:指導ですね

釣部:会員を救う立場でやって頂いてますので、私も工藤さんに救われた一人で、皆さんに知ってもらいたいと思っていて、でも、分からないじゃないですか?なのでお話していただければなと思ってこのシリーズを企画したのですね。
最初に倫理法人会って何ですかという所から入りたいんですけど、何ですか?

工藤:昨今朝活って何か言われるようになってきましたよね。その走りの団体ですよね。全国的には6時からやってる会が多いのですけども、東京は6時半とか7時からやってる会が多いですけどね。
経営者とか自営業の方とか経営に準じる方達が集まって研鑽をしてるとか、勉強会やっている。そういう団体ですね。

釣部:経営者の表舞台?

工藤:そうですね。倫理「法人会」ですからね。

釣部:法人のトップの方の?

工藤:ええ、トップの方。とはいえ、皆が皆そういうわけじゃなくて、所謂経営に携わっている方、また将来的に経営をやりたい方、一部ですけど営業をなさっている方、ご縁が有る方も勉強しに来ていますね。

倫理法人会と
一般的な異業種交流会の違い

釣部:朝活とか勉強会とか色々な物があるじゃないですか?それと倫理法人会との違いはどこにありますか?

工藤:まず、商売をするためのご縁を求めてる人は続かない会ですよね

釣部:見込み客の開発みたいな?

工藤:そうそう、異業種交流会の側面も正直あるのですけど、それが目的ではない。それを目的に来られると多分「あれっ?」て感じて来なくなっちゃうと思いますね。あくまでも勉強会。

釣部:それも経営者とかリーダーの心の…

工藤:そう、心の勉強です。

釣部:だから他にあるようなノウハウとかハウトゥーですか、「こうやったら利益出ますよ」「こうやったらつたわりますよ」という話ではない。

工藤:ないです。 ノウハウ物の勉強は自分でやれば良いじゃないですかね?
今の動画サイトちょっと見るだけで、自分が勉強したい事、いくらでもタダで勉強できるじゃないですか?
一昔前じゃ考えられないですけどね。ノウハウの勉強は自分でやればと思います。

ただ「人と成り」を育てていく勉強っていうのは、人は人の中じゃないと磨かれないです。やっぱりこういった団体で磨くのが一番良いんじゃないかと思いますね。

釣部:あと単純に朝ね、豊島の場合6時半ですけれども、全国を見ても6時、6時半、7時と単会や会場によりますけども、朝集まってくる経営者と夜の飲み会で懇親がある経営者ってちょっと意識が違うのかな?

工藤:ちょっとどころでないでしょ?全然違うでしょ?違う人間ですよ。完全に。
お誘いしてもね、「朝の勉強会なんで」って「いやあ朝ちょっと…って、夜だったらね」とか言う人はどうなのかな?と。夜ってアルコールが入るわけでしょ?アルコール入ると正常な判断できないですよね?そういった中で勉強とか交流とかしても本物にはなんないですよね。

釣部:勉強が終わった後の飲み会が楽しみだねとか。

工藤:それは分からんでもないですけどね。潤滑油になるからいいんですけれども。それが目的だと…。

釣部:最初入った時、聞いた時に「倫理」って言葉があるじゃないですか?

工藤:はいはい

釣部:なんか高校の時に習ったようなに「倫理」というイメージ、ちょっと堅苦しいと言うか、ちょっと観念があるというか、倫理法人会に入ると「純粋倫理」という言い方をして違いますよね?そこを説明して頂きたいです。

工藤:倫理って確かに社会科の教科の一種であってね。倫理学って哲学の一つの分野ではあるのかな。だからそういった事を言う倫理って考える事もできますね。あとは倫理を辞書で引くと、道徳とかモラルとか守るべき社会的規範とか、そんな事書かれてると思うのですけれども、私達が倫理法人会で勉強している「純粋倫理」っていうのはもっと広くて大きくて守れば幸福になる生活の法則(すじみち/くらしみち)」という言い方をしています。

困った事苦しい事、なんかトラブルが起きるというのは守れば幸福になる法則をどこかで外ししているのです。だからそういう勉強ですよ。道徳的な方、非常にきちんとなさった方が必ずしもが本当に幸せですか?と言うとね、貧乏人が、正直者がバカを見るみたいな所があるんじゃないですか?道徳を守っているのに「ハッピーになれないじゃない!」となる。私達が勉強している「純粋倫理」では人の幸、不幸と「守ったらいいよ」っていう事がピタッっと一致している。そこの所が分かりやすいと思いますね。

釣部:僕、思うんですけど戦争なんかわかりやすいのですけど、それぞれ正義と言うか、それぞれの国や民族、道徳としては正しいのですよね。「俺が正しい!」という事をお互いに主張し合って殺し合ってしまうのですね。
で、「純粋倫理」はそういう事ではないという。

工藤:ないですね。正しい事は絶対必要だと思うんですが、正しい事が一番になっちゃうとトラブりますよね。
正しい事よりも大事な事ってあるよね。それは、まず、明るく朗らかな事とか、仲良くする事とかそれが正しさより上ですよね?だから「正しさの方が一番、正しさが一番」と思ってる人は、明るく朗らかに暮らす事とか、仲良くしようよという所が後回しになるじゃないですか?

だから喧嘩になるし。私人間、個人間でも仲違いしている人っていうのは正しさが前面に出てきます。「俺は間違ってない、あいつが悪い」相手も思ってますからね。そうじゃなくって「俺は自分が正しいと思ってお前が間違ってると思うけれども、だけれどもまず仲良くする事から始めない?」って。そこが欠けると難しい事になっちゃいますよね。

釣部:まず正しさを主張したくなっちゃいますよね?

工藤:なりますね

釣部:「お前は間違っている、俺は正しい」という。論破し合うというか、で、勝てば「ホラっ」と思う。で負ければちょっと悔しい思いして、「しょうがねえよ、今度勝ってやるぞ」みたいな…。

工藤:そうなるとね腕っぷしが強い人、弁が立つ人、お金持ってる人、これが強くなっちゃうじゃないですか?
そもそもね、どっちが正しいかすらもわかんなくなっちゃっう。
その正しさより前の前提として、生活の法則(すじみち/くらしみち)がある。それを倫理法人会で学んでいく。

純粋倫理守れば幸福になる生活法則

工藤:小学校の算数の式で出てきた「何とか以上」というのを入れたのですが倫理より「純粋倫理」の方が広いですね
所謂倫理、私達が昔から使っている倫理は道徳とか、モラル、社会規範ですけど、「純粋倫理」というのは「守れば幸福になる生活の法則」ですよ!という事で、似て非なる物ですよね。

「守れば幸福な生活の法則」の中に、当然、道徳、モラル、社会規範が入ってるじゃないですか?だけども、それ以外の事もあるわけですよね。道徳、モラルをちゃんと守っているけれども幸せでない人がなんでいるのかな?だから、もっと広い事を考えなきゃいけないっていうのは面白い所ですよね。

仕事も家庭も整い出す
「純粋倫理」を基底とした生活の法則。

釣部:「幸せの定義」というのもそれぞれ違いますもんね。その辺はどんな風に見ていますか?

工藤:どうだろう…。まあ、本人が幸せならそれで良いのじゃないですか?
倫理法人会って「法人会」とついているから、経営者が儲ける事の勉強みたいに思ってる人いるけれども、私達の団体は、あえて誤解を恐れずに言うと、幸せになる勉強してるので、ビジネスで成功する勉強してるわけじゃないですよ。だから例えばイケイケで、物凄い業績をあげて、気づいてみたら家族顧みなくって、朝から晩まで仕事でも徹夜で職場に泊まる人いるじゃないですか?

で、奥さんに捨てられちゃった、子供も「親父なんか知らねぇよ」と。「俺はお前らの為に働いていたのになんだよ」って本末転倒なる事がありますよね。これって瞬間成功しても幸せなんですか?幸せじゃないですよね?私達の勉強って幸せになる勉強なので商売で成功する為の勉強会ではない、幸せになる勉強会。

この位置づけを見失ってしまうと何やっているか分からなくなるのですね。だから私の友人、全国に7万社ぐらい会員企業いるのですけれども、私全国の講演で歩いて色々な所で友人知人が出来ますけど、会社を潰した人も結構いるんですよ。倒産破産の経験があって「でも、あれがあったから家族の大切さが分かったんだ」と言ってる人が結構いるんですよ。多分会社潰さなかったら分からなかった。だから潰れる必要があったんだろうなーと…。

釣部:こないだの木曜日、豊島区の会長挨拶の中で言ったのですけど、確かにお金が儲かるのも、ビジネスで成功するのも一つじゃないですか?でも、究極死ぬ時に何が幸せかな?と思った時に、僕は「お前の人生中々良かった」と言って奥さんや子供や友達が一緒にいてくれるというのが成功するしないの前に、仮に世間的に失敗であったとしても、貧乏であったとしても、幸せだなと思ったのです。

工藤:おっしゃる通り。

釣部:それに近づく道と。

工藤:そういう事です。

釣部:入会して最初と思うのですけども工藤さんに言われた言葉が忘れられなくて…。全然分からなくて入ってきて、「よろしくお願いします。」と挨拶したら、「釣部君ね、間違ったらいけないんだよ。経営の中に倫理を入れるのじゃないんだよ。倫理の中に経営が入るんだよ。追々分かってくると思うからそれだけ忘れないでね」と。凄くそれだけ、残ってたんですよ。

工藤:すぐわかりました?言われた瞬間に。

釣部:わかんないです。だって、入る時に「経営を良くしたい」とか、「経営を良くなる事が幸せだ」と思っていましたから。

工藤:そうですよねえ。

釣部:ハイ?という感じで…。でも、分かりたいという気持ちが凄くあったのです。どうも違う、という事は、分かっていないんだ。これが分かった時に倫理が少し分かったんだろうと思って、結局それが分かんないから…。「経営に倫理が入らないじゃない!入っても、なんか良くならないじゃない!」となっちゃったんですよね。で、ちょっと離れて、ある事があって、「あっ違う、あっこんな事を工藤さんは言っていたのか…」と思ったのですよ。あの言葉がなかったら止めたかもしれないですよ。

:私が釣部さんに申し上げた言葉なんすけど、実はこれ先輩会員から受け売りで私が10年以上前に大先輩から言われた言葉ですよね。にっちもさっちもいかなくなって借金も増えちゃったし困ったなーっという時に先輩にアドバイスを求めたのですね。そしたら「お前間違ってるよ」って。「仕事に倫理取り入れようとしているだろう?だから無理なんだよそうじゃないよ、倫理の中に仕事を入れていくんだよ!言っている意味わかるか?」分からないですよね…。

それで教えてくれたのがこの言葉ですよね。言葉でパッと流して言っちゃうと分かりにくくなっちゃうんだけれども図解すると少し分かると思うのですけど

倫理の中に経営を入れる図

工藤:経営に倫理を入れると言うんじゃなくて倫理の中に経営を入れるという事でね。
これは空から見た図、航空写真だと思ってください。NGの方でべースに倫理があってその上に経営が乗ってる。OKの方は経営の上に倫理が乗っている。例えば今パソコンなしで仕事をなさる方ってまずいないですよね?「パソコン」と(経営の円の)横に入るわけですよ 「PC」とここに入るわけです。今そろばんで決済やってる人ってまずいないすよね?ソフトの類を絶対使うじゃないすか?これ「ソフトの類」入るよね。

後は人手が無くてもできる仕事は一杯ありますけれども、やっぱり大きくやろうと思ったら人の手を借りないとできない。「人材」って必要ですよね。元手がなくてもできる仕事一杯あるけれども先立つ物ないとやっぱり身動き取れないっていう所あるので「お金」も大事ですね。こういうのって仕事をする上で大事な道具とかツールとかノウハウじゃないですか?ここに倫理が入ってると言うのは所詮パソコンやソフトやお金や人と同列に倫理を見てるという事です。そうじゃなくて「ベースになる物なんだよ。基底になる物なんだよ」っていうのが大事なんですよ。

だからこのベースをきちんと作ったらその上に何を乗っけてっても大丈夫ですよ。例えば、仕事一所懸命やるのだけれども家族と疎遠になっちゃう人っているじゃないですか?そら、そうですね。奥さん子供構わないだからね、なんだよって事になっちゃいますよね。そういった人って仕事は出来ても家がダメになるね。

でもマイホームパパばっかりやってて仕事がダメになる人も多分いると思います。「もうちょっと働けよ」という奴ね。それというのはNGの考え方。そうじゃなくってOKの方のペースに倫理を持ってくるっていう考え方が出来れば、この上に仕事だけじゃなくて例えば家庭とか、こういう物乗っける事が出来るわけです。つまり「守れば幸福になる生活の法則」。先ほど申し上げましたけど、この「純粋倫理」っていうの基底に生きていく事ができれば仕事も家庭も整えだすと。良い事だらけですよね。

この倫理を我々の昔の知識の倫理で見るとわけわかんないけれども「純粋倫理」という事で「守れば幸せな生活の法則」を習う。
でそういう人に習った時にそういう人が行う経営、そういう人が作っていく家族は一味も二味も違ってくるわけでしょう?そういう勉強会なんですよね。

例えば商工会に入っていると「お弁当をつけますからランチョンセミナーやりましょう!会費3千円です」とかで行ってみると「フェイスブックを使ったお金をかけないでコストをかけないで集客できる方法」とか、「税制改革がありました」って、そういう勉強会でよくあるじゃないですか?それというのは所詮各論の勉強なんです。

それはもう今これだけ情報がネットでいくらでも取れる時代なのでご自身でやった方がいい。どこかに勉強しにいく趣旨もないです。自分で情報を取ろうと思ったらすぐ取れる。だから、それは自分でやればいいと思う。そうじゃなくてこの「純粋倫理」を基底にして生きてくという勉強というのはなかなか独習というのか自習というのかな自分でちょっと出来ないと思いますね。

釣部:すごく分かりやすいです。が、もう20分になってきたので最後の質問なんですけれども、この「純粋倫理」っていうのは哲学なんですか?宗教的なんですか?と聞くと工藤さんいつも「科学です」と言いますよね?

工藤:僕らの勉強してる「純粋倫理」というのは実験実証によって確かさを確認してきている物なんですよ。だから実験なんですよ。「こういう実験した結果こうなったよ」という証明していくやり方なんですよね。そこに例えば科学とか物理ので数式を当てはめるという問題でなくて、あくまでも「こういう実践をしてみたらこうなりました」そういう積み重ねによって、「あっなるほど!こういう実践するとこうなるんだ」というのが確かだと分かってくるでしょう。

これは科学的な検証の仕方だよ。じゃあね物理の方式みたいにね、訳分かんない数学を並べて証明をせいと言っても証明はできないですよね。ただそういった類の物ですよね。だからこの団体、倫理法人会自体は、千葉県で最初に起こったのですが、来年そろそろ40周年ぐらいなのですけど、でもこの「純正倫理」の勉強というのはもう70年以上前から行なっているもので結構積み重なってきた実験データがあるわけです。「こういう困り事に対してこういう実践したらこうなった。」その引き出しがかなり歴史とともに増えてきて、実験実証によって確かさを証明している点という事について言えば、科学的と考えて良いのではないかなと。

これが所謂宗教だと「あそこに神様がいるでしょう?」「見えないよね?」こんな事から始まるわけ。そこに向かって「手を合わせなさい」とか「祈りなさい。神様に直接繋がれば神様あなたを救ってくれるんですよ」というのが宗教の大筋の考え方だと思うのですけれども、別に「純粋倫理」は何か偶像崇拝する事もないし、誰かを神と崇める事もないし、先輩達が実験実証によって確かさを証明してきた物を自分が実践するだけという事ですよね。だから、そこら辺が宗教ではなくて科学的っていうとこですかね。

釣部:もっと一杯聴きたいんだけれども時間となりました。また続けていきますので皆さんも質問とかゲスト参加の希望があれば私の所(コチラ)に頂ければ、それを工藤さんに聞いて続けていきます。ゲストの工藤直彦さんでした。皆さんありがとうございました。

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