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万人の知恵CHANNEL【第32回】会社の問題は家庭にある! 〜共感力を育む〜

インタビュアー:万代宝書房代表 釣部 人裕氏
ゲスト:アーティスティックコミュニティ代表 工藤 直彦氏
収録:2019年12月10日

家を整えることができていない人は、
国家天下のことを語るな!

 釣部:はい。皆さんこんばんは。万代宝書房、『万人の知恵チャンネル』の時間になりました。今日はヒマナイヌスタジオ高円寺からお送りしております。ゲストに工藤直彦さんに来ていただいております。よろしくお願いいたします。

工藤:はい。よろしくお願いします。

釣部:また、ギャラリーにたくさんの方来ていただいております。ありがとうございます。じゃあ、工藤さん簡単な自己紹介お願いいたします。

工藤:はい。音楽事務所をやりながら、哲学の私塾をやっております。工藤でございます。よろしくお願いします。

釣部:よろしくお願いいたします。次の質問なんですけれども、僕今お仕事である方と組んでいるんですが、次々アイデアが出てきて、これやりたいとか、こういう事業展開どうだろうかとか、こういう宣伝広告どうだろうかという、次々出てくるんですけれども…。

僕は話していて、ご家庭、奥さまとちょっとうまくいっていない感じがあって、そこを整えないと、どっかで何かあるぞというふうに思っていて、別れるなら別れる。一緒にやるなら一緒にやる。嫌いなら嫌いでも良いけど、この事業に関しては応援するよとか、だめとは言わないとかというレベルまでは、分かち合ったら良いのに…。

社長ですからね、「いや、会社のことは俺なんだ。奥さんが何が分かるんだよ」っていう感じで進めようとしているんです。そこで、ちょっと、「ん?」って思ってまして、アドバイスをいただければと思いまして。

工藤ご本人は、家庭と仕事、別だと思っているんでしょうね。

釣部:まあ、関係あるとは思っていると思うんですけれども。

工藤:でも、それはそれ、これはこれと思っているんでしょうね。

釣部:たぶん、そうだと思いますけれども…。それとご自分には原因は少ないと…。まあ、ないわけじゃないですけれども…。ただ、夫婦の問題はあんまり第三者は入れないので…。

工藤:そうですよね。

釣部:私としては「大変ですね」しか言えないんですけれども…。

工藤:実際よくよく聞くと、どっちもどっちというのが本当のところだと思うんですけどね。

釣部:たぶん何かきっかけがあったり、あと、長い年月経つと、畳の目一個ずつ離れていってという。で、どう考えたら良いのかという。よく聞きますよね、銀行員の方は、結局、家庭がうまくいっているかどうかをチェックしますとか…。

工藤:はいはい。

釣部:ということを聞くんですよね、お話に。そういうのも関係あるのかなと思いまして。

工藤:あると思いますね。昔からよく言われますよね。優秀な融資マンというのは、夫婦仲をよくチェックするというのは、よく聞く話ですよね。まあ、並みの融資の担当者であれば、担保状況見るぐらいなんでしょうけれどもね。でも、そこら辺ってすごく大事だと思いますよ。

釣部:大きい金額になるとね。結局、物事の基準が家庭にあるということなんですよね。

工藤:そうです、そうです。

釣部:…ことなんですよね、考え方としては。

工藤:基準は家庭にありますね。

釣部:だから、政治家でも家庭が変になる政治家とか。

工藤:いますね。

釣部:最近芸能人でも、離婚そのものは悪いということではないですけども、ちょっと別れ方に「えっ?」というのもあったりするんですけれども、これは哲学でそういう考え方があるんですか?

工藤:まあ、ありますね。中国の古典に『大学』という本があるんですね。四書五経と言われるもののひとつ。

釣部:大学の大学?

工藤:そうそう。大学の大学。で「ダイガク【dáigaku】」と発音する。「だいがく」でも良いのかな。『大学』『中庸』とかね。論語とか孟子とかね。こういったのが四書と言われるやつね。まあ、何て言うのかな、昔の哲学というよりは、筋道を表すような本なのかな。古くから読まれている、こう生きたら良いよみたいな感じなのかな。

この「大学」という本の中に、「八条目」というのがあって、この中に整えていく順番が書かれているんですよ。

釣部:ハチジョウモクは八つの?

工藤:条文。

釣部:条文、条目。

大学 八条目

工藤:ちょっとさっき書いといたんですけど、私ね、乱文乱筆なので申し訳ないですけれども。ピント合うかしらね。「格物・致知・誠意・正心・修身・斉家・治国・平天家」と読むんですよ。この順番ね。解釈の仕方というのは、学者によって色々とあるので、ざっくり説明しますと、格物というのは、物を正しく見るということ。致知というのは、知るに致(いたる)。致知出版という本屋さん。

釣部:雑誌ありますよね。

工藤:そうそう。あれですね。誠意というのは、意が誠なのね。誠意を示せとかよく言うじゃないですか。正心(せいしん)というのは、僕、正心(しょうしん)と読むんだけれども、心が正しくなるとね。

修身(しゅうしん)というのは、昔、修身の授業があったよね。僕らの年代はもう教わってないけれども、僕らの親の世代、修身があったよね。身を修めるという。

この斉家というの説明しないと絶対分からないので、斉藤さんの斉という字に家と書いているんだけど、この斉という字は、整えるという意味があるんですって。だから、家を整える。

で、治国というのは、国が治まる。平天下というのは、天下が平らかになる。世が平らかになるという意味ね。

これ、バーっと流すと格物というのは、物を正しく見れば知るに致り、知るに致れば意が誠になり、意が誠になれば心正しくなる。心正しくなれば、身を修めることができ、身を修めることができれば家が整う。家整えば国治まり、天下が平らかになると。平和になると。

こういう順番なんですね。この順番が実はすごく大事で、飛ばしたり逆にいくっていうことはどうなのかなと思うんですよ。ね? じゃあ、この修身から見てみましょうかね。修身の次に斉家があるわけね。だから、身を修めていないような人間が、家を整えることができますかと考えればいいの。

釣部:うーん。

工藤:できないですよね。だから、身を修めることができるようになって、その次に家を整えていくね。で、家を整えることができないような人間が、国を治められるかという話になるんですよ。だから、この順番が大事で、飛ばしちゃったり、順番が逆になったりすると、なかなかトラブるんですよ。例えば、失脚しちゃうね、不倫騒動なんかで失脚しちゃう人っているじゃないですか。

釣部:はい。

工藤:ああいったような人というのは、家を整えることができてない人なの。それが国家天下のことを語るということを、私たちは本能的に不快に思うんですよ。己ごときがなに国家天下のこと語っとんじゃいと思っちゃうわけ。つまり、斉家、家を整えることができていない人が、次の治国のことについて、触れようとすると、「いやいや、あんた違うでしょ」と思っちゃうわけです。

これは昔の言葉なので、国と書いたけれども、企業経営に置き換えてもいいと思うんですよ。一国一城の主という言い方しますよね、会社ね。社長さんというのは、一国一城の主だから治国という考えを持ってもいいと思うのね。

だから、家を整えることができていない人間が、商売、こういうビジネスがあるんだとか、何だかんだごちゃごちゃ言ったってですね、「まあ、正直あんまり信用できませんわな」という話なんですよ。だから、どっかでつまづいたら、その一個て前に戻るというのが良いよね。

釣部:はいはい。

工藤:だから、商売が傾いちゃったとしたら、そもそも家を整えてないでしょと。奥さんと仲良くやってんの、と。奥さんにね、仕事が忙しいからとか言って、構わなかった時期があるわけじゃない。

家庭顧みなかったでしょ。だから、その非礼を詫びて、「俺ちゃんと家のこともやるから…」って言って、それで生き直すということをやって、家を整えることを一生懸命やってくると、再興できることがあるということなんですよ。

夫婦不和

釣部:うーん。

工藤:で、じゃあ、家が整っていない人はどうかというと、身を修めていないということなんですよ。いい加減な生き方しているんですよ。だから、きちんと身を修めることからやり直したらどうですかと。

身を修めることができない人というのは、その手前の心が正しくないという話になるわけです。こうやって考えると、これ縦につながっていますよね。

釣部:はい。

工藤:だから、立派なことおっしゃる方って世の中結構いらっしゃるんだけれども、その手前のところ見たときに、その人の本性が分かる。立派なことを言って、それになびいちゃう人もいるんだけども、でも、この手の勉強なさっている人は、「ああ、この人そうなんだ。そこで躓くタイプなんだ」ってわかっちゃいますよね。

釣部:はい。

工藤:だから、釣部さんが先ほどおっしゃった、いろんなアイデアが出てきて、いろんなビジネスのことを考えるんだけれども、家庭がうまくいっていないらしいというのは、難しいと思いますよ。たまたま商売が当たることはあっても、続かないですよ。

釣部:何かでミスをする。

工藤:ミスをするというより。

釣部:何かが起きる?

家が整わないのと仕事も整わない。

工藤:うーん。要は家が整わないのと同じように、仕事も整わない。

釣部:家といっても例えば、親の場合と奥さん、旦那さんの場合、子どもという、縦横というふうにありますけど。

まあ、一緒に住んでいるのは奥さんだったリ、子どもかもしれませんが、住んでない親にも事業のことはもしかしたら分からないかもしれないけども、「ああ、お前頑張っているね」というので、応援があるとか。「なんでお前、こんなことやるんだ!」じゃなくて、という状態までは、要は親子関係がちゃんと。

工藤:親子関係も大事だと思いますよ。

釣部:できているということですよね。

工藤夫婦関係も大事、親子関係も大事。例えば、家業としてやっているお宅ってあるじゃないですか。代々、「私で三代目なんです」とかね。こういったケースで考えれば分かりやすいんですけれども、例えば自分が親とちゃんと付き合えていない。

親のことをちょっとひねくれて見ていたりね。親のことをあんまりリスペクトできていない人っているんですけれども、でも、自分にも子どもがいて、いずれ跡を継がせたいと思っていると。こういうシチュエーション考えてみてね。

「俺は親父の言うこと聞く気はさらさらないよ」けど、「息子よ、お前は俺の言うこと聞いてもらうからな」と。これ、ものすごくひどい話ですよね。何様のつもりだという感じじゃないですか。

でも、これ言葉に出すと、そんなと思うかもしれないけど、実際こういう生き方している人はすごく多ですよね。だから、子どもが悪くて困るとか、あまり家業に興味がなくって、「いいよ親父。俺は就職して、一生サラリーマンで生きてくよ」。

別にサラリーマン立派なもんですから良いんですけれども、家を継ぐ気ないよという、跡取りに困る家系ってあるじゃないですか? ああいったところは、そこを息子をなんとか説得してと思うのではなくて、自分が親につながっていないことの非礼をまずね、ちゃんと悟るべきなんですよ。

三世代の仲良し家族

釣部:はい。

工藤:あ、そうか。俺が親父の言うこと聞かなかったもんな。でも、俺の言うことは聞いてくれと息子に思うというのは、虫がいいなということに気付けた人から、ハッピーになるようになっているんですよ。起こることって、引き寄せの法則とか、鏡の法則とか、随分はやったじゃないですか?

釣部:はい。

工藤:ああいった理屈で考えると、物事って全部鏡として起こるので、だから、自分の跡を継いでもらいたい息子が思うとおりにならないのであれば、それは、自分がお父さんから見て思うとおりにならない、良くない息子だった。それに悟ったとき、分かっちゃえばそれでもうクリアできちゃう。

釣部:分かっちゃう。心からですよね?

工藤:そう。心から本当に腑に落ちて、親父すまなかったって、生きていたら謝りようあるけどね、死んじゃったら墓に行って手合わせるしかないじゃないですか。「ほんと親父すまなかったね」と。

「不肖の息子で申し訳なかったね」と、「子を持って初めて親父の気持ちわかったよ。お父さんごめんなさい」と言ったときに、なんか分かんないけど、いろんなものが、ぶわーっと流れ出すことがあるんですよ。

今まで詰まっちゃって、流れが悪かったものが、サーっと流れ出すことがある。こんなことって本当にありますよね。

釣部:工藤さんはご存じで、僕のね倫理指導のときに役職をどうするかという話のときに、お母さんに実際にお手紙を出さなくていいということで、手紙を書いたらいいと。もう悪口もいろんなことをザーって書いて、最後ただ、「生んでくれてありがとう」と書いて、終ると…。僕からすると、体のいい縁切りの手紙だったんですけれども。5分後にね、母から本当に電話かかってきて…。

工藤:本当ですよね。出してないんですもん。

釣部:出してないんですよ。だから、知らないわけですよね。でも5分後だから、こんなに早いのかと。いつもけんかになるのに、母が謝ってきたというか…。「私はあんたが理解できないけど、多分あんたが正しいのよ。頑張んなさい」みたいなこと言われて、なに? このシチュエーションは…。

工藤:でも、僕らの勉強会では、結構常識の次元の話なんですけどね。

釣部:ありますよね、聞くと。

工藤:ね? だって、こっちの心が変わったんだから、つながるべき人の心も変わってくるのが当たり前のことで…。だって鏡だもん。ね? 自分がすっきりした心で向かっているんだから、鏡に向かっている姿もすっきりしているに決まっているじゃないですか?

釣部:それで例えば、親子は縁は切れませんけれども、ご夫婦の場合だったら、もしかしたら離婚というのもありますよね。

工藤:実際問題ありますから…。

釣部:現実として…。

工藤:現実としてありますけどね。

釣部:あと例えば、DV(配偶者暴力)を受けていたり、もう許せないと、親が。だけど、生んでくれたところだけには感謝している。でも、それ以上はもういいですというのも…。

工藤:あるある。

釣部:そこに感謝さえ、命をもらったことに感謝さえできれば、まずは、第一歩としては。

工藤:まあ、第一歩としてはね。ただ、例えばDVはもちろんだめですよ。だめだけれども、例えば親にせっかんを受けて育ったとするよね。当然お父さんのこと好きと思えないよ、せっかんされて育ったらね。

だけれども、あのときお父さんはそうせざるを得なかったんだなと心の底から思えたとき、それでもまだお父さん恨んでいる? という話なの。

釣部:はい。

工藤:つまりね、共感力なんですよ。共感する能力の高い人というのは、ここどんどんクリアしていくの。でも、自分だけのことしか考えられないという人は、いつまでたってもここが分からないの。

あのときお母さんも大変だったんだよねと。あのときお父さん、そうせざるを得なかったんだよねと、自分が同じ年になっとときに、そりゃ大変だっただろうなというのが、本当に身に染みて分ったとき、怨めます?

釣部:うーん。

工藤:怨めないですよ。ね? 逆にずっと怨み続けちゃって、そんな事情も慮ることもできなくって、ずっとお父さん、お母さんのこと嫌いでいた俺って、なんて親不孝なんだって思うはずじゃない。

釣部:はい。

工藤:ね? これって共感力ですよ。この共感力を育んでいかないと、私たちってなかなかハッピーになれないのかなと思います。

ヒマナイヌスタジオ高円寺収録の様子

釣部:じゃあ、その共感力が育まれる中で出てくる事業アイデアとか、事業の話だと、これはうまくいく確率が高いという?

工藤:高いと思いますよ。そう思います。これ私の先輩経営者から言われて、なるほどとものすごく合点がいった話があってね。奥さんの言うこと聞けっていうんですよ。「いえいえ、かみさんなんてこの商売素人で、何も知らないんで嫁に聞いたって何にもなんないですよ」「お前、誰が客だ」って。

釣部:はいはい。

工藤:ね? 「客はお前、プロばっかりなのか?」と。「専門家だけを客にしているのか?」と。「違うだろ。何も知らない人を客にしてんだろ?」ね? 「お客さんの代表、奥さんじゃないのか?」と。「その話を聞かないって、それで成功しようっておかしくないか?」と。

ある先輩経営者に言われて、分かりやすいですよね。だから、「嫁は何にも分かんないんです」。その分かんない人の話を聞いて、その分かんない人が「なるほど、それは素晴らしいわね」と言ってもらえないようなもの、絶対うまくいくわけないだろって…。そのとおりだなと。

釣部:なるほどですね。

工藤:だから、経営者は嫁のいうこと聞けって。嫁の言うこと聞けって、いや、うちの嫁はとんちんかんでって。ね? 「じゃあ、お前が付き合う人はみんなIQ130か150ぐらいの人なのか。そんなわけないだろう」と。

「平均値の人たちだろう?」と。「そういう人たちに受け入れられなかったら、商人として成功なんかするわけないだろう」と。おっしゃるとおりでございますって感じだよね。だから、奥さんの言うことは絶対聞いたほうがいい。

事情も知らないくせにとかね、専門的なこと何も知らない素人のくせにと思っちゃうんだけれども、だから価値があるわけでしょ。

釣部:その相手が仲が良い、もしくは普通だったらいいんですけど、ご夫婦でも本当に怨み持っているのかな、この人というような。

工藤:積もり積もっていくんでしょうね、長年いる間にね。

釣部:ありますよね、現実。その方のアドバイスも聞くという。まさかね、潰れてほしいとはたぶん思ってないですよね、奥さまも。

工藤:だって、奥さんだって自分だって被害を被りますからね。

釣部:ねえ、そうですよね。それでも聞く器を?

工藤:器というか、だから、そういう反論というのは、世間の人が思うことでしょ。

釣部:うん。

工藤:身びいきがゼロの状態。

釣部:強烈に言ってくるということですよね、そういう仲の悪い場合は。

工藤:そうそう。だから、クレーマーの練習だと思えば…。

釣部:はい。なるほど。クレーマーの練習ですね。今、受けましたね、皆さんね。

工藤:それに対処できるようになったら、大体大丈夫でしょ。

釣部:大丈夫ですね。

工藤:しかも自分の弱点を全部知っている敵ですよ。

釣部:そう。

工藤:敵じゃないけど言える相手ですよ。そりゃ痛いとこボンボン突いてきますよね。

釣部:僕ね、全然話題ずれちゃいますけど、僕はバツがあるんですけど、一番最初の奥さんと仲悪くなって、お互い向き合おうといって、話し合おうといって、もう全部「はい」と言って聞こうといって、文句を言い合ったんですよ。

絶対反論しないっていって、1時間ずつお互い言い合ったら、お互いズタズタになって、ボロボロになりました。

で、もう二度と悪口言い合うのやめよう」と言って、良いとこ言い合おうねっていって、それでちょっと復活していったんですけど、結局人生が別れちゃったんですけれども、言い合うのもちょっとね、考えて言わないと…。

工藤:確かにそうですね。

釣部:刃物で切られるような、心を。お互いにやっちゃって…。そんな時代もあったのを、今ちょっとお話聞いて思い出してしまいました。何の話するか、ちょっと忘れてしまいましたが…。

考え方の違いに出くわしたときの受け止め方

工藤:本当に話変わりましたね、今ね。

釣部:今、ちょっとふっと何十年か前を思い出してしまったんですけど。今ちょうど僕、子どもにね、17歳かな、本の構成してもらっているんですよ。

だから、工藤さんの本も構成してもらっていると、分からない、「これ読めない」とか、「この意味、なあに?」と聞いてくるのを、僕は基本的に全採用しているんですよ。だって、彼が読めないという。

工藤:そうですよね。

釣部:これルビ振ってくれとか、ルビって書いてくれとか、言葉の説明分かんないとか。昨日かな、「南京大虐殺ってなあに?」と言ってきたんですよ。

工藤:十何歳の子、知らないかもね。

釣部:まあ彼、不登校もあったんですけど。それは知っているんですって、名前は。何でこれを引用したのかが分からないっていうんですよ。

工藤:ああ、前後が分からないんですね。

釣部:話をしていませんから、ああそうかと思って、コラムで南京大虐殺はこうで、説があって要は真実が分からないんだよというのを…。

工藤:何が本当か分からないという。

釣部:分からないという、そういう流れだったので、南京大虐殺も何が本当か分からないという事件なんですというふうに書いて。今のところだから、採用しているなと思って…。ちょっとこんなのと思うのもあるんですけど、でも彼が分からないと言うんだから。

工藤:そのとおりですよね。

釣部:読者は分からないだろうなと思って、今ほとんど全採用しているんですよね。

工藤:素晴らしいですね。みんなにとって読みやすいですよね。

釣部:多分そうかなと…。  

工藤:分かっている人は、普通に読み飛ばすだけなので。

釣部:はい。

工藤:全然OKです。

釣部:たぶん迷惑ではないんですよね。

工藤:そうそう。知っていることに関しては、みんな読み飛ばすだけですから、別にどうってことはない。でも、分かんない人はそこで思考が止まっちゃうんで、もうあと何も入ってこないじゃないですか。それを分かるようにするって良いですよね。

釣部:漢字じゃなくて平仮名が良いとか、片仮名が良いとか、これルビ振ってとか。英語のLINEはどうするんだとかね、聞いてくるときに、どう答えようかなと思って。「ユーチューブは?」と言うと、「みんな若いのはユーチューブは英語だよ」とか。「片仮名のほうが分かんないよ」とか…。

工藤:ああそうね。

釣部:と言われて、じゃあ横書きで立てにしたほうが、そうか ユーチューバーはは分かるんだと、片仮名で書かれたら分かんないんだとか。

工藤:分からない分からない。ビジュアルで覚えていますからね。

you tube ロゴ

釣部:ロゴで覚えているんですよね、あの英語で。だから、ああそうなんだと思って、ちょっと、はっとすることがよくあって…。彼もちょっとは役に立っていることが、実感が出てきているみたいで…。

工藤:はいはい。良いですね。

釣部:で、必ずチェックするんですよ。「できたぞ」って言うと。さらに聞くのは「売れてんのか?」と聞いてくんですけど。だから、「それは聞くな、お前。目的が違う。人類に残る価値があるかどうかだ」と言って…。「どう思う?」と言うと、「分かんねえ」と。

工藤:まあ、分かんないですよね、こればっかりはね。

釣部:でも、結局読んでいるので、教科書になっていると思うんですよ。だから、そういう僕が人類に残したいと思う本の構成が結局、否応なく読まざるを得ないので、どこまで分かるかは別ですけれども、読んでいるので、結果的に僕がしたかった教育にはなっているのかなと思って。

工藤:いいですね。はい。

釣部:それは良いなと思って。まああるアルバイト代払いながらやっているというところなんですよね。でも、その共感力というのが、相手、それから時代を超えて理解があるというのが、まずベースということですよね。その上での受容というのが上に乗っていかないと。

工藤:そうですね。

釣部:それで乗ってもうまくいかないときは、またそこで調査・研究して何がうまくいかないかというのを洗い直して、で、とことんやってやってやり抜いてということですよね。で、ダメであれば止めるという考え方ですよね。

工藤:そう。そのとおりです。自分と考え方の違うものに出くわしたときの受け止め方ですね。多くの人は自分と考え方の違うものに出くわしたときに拒否反応が出る。

釣部:はい。

工藤:ね? 違うだろうと思ってしまう。そうじゃない。自分と違うものに出くわしたときに、あ、私とは違う考え方なんだということを認識することから始めないと…。

僕は音楽の仕事させてもらっているので、音楽で考えると、あちこちでしゃべっているので聞いたことあるかもしれないけれども、ドミソって和音があるじゃないですか。ね?

ドとミとソは全然違う音なんですよ、高さが違うね。でも、これが同時に鳴ると、何とも言えぬ調和が起きて、すごく心地いい音に聞こえる。これをハーモニーというんですけれどもね。

音楽で考えたら誰でも分かる。違う音が鳴っていて良いんだ。しかも、それは調和してきれいなんだというのが分かるんだけど、対人間関係だと、自分と違う考え方に出くわしたときに、「俺がドと言ってるのに、お前なんでミなの? おかしくない?」ということになっちゃうんですよ。お前さんミなんだ。俺はドなんだけど」と言えないの。

ここから共感力が育まれるわけがないの。だからまず相手が違うんだ。違うものに出くわしたときに、「あなたはそう思うんですね」「あなたはそうお考えなんですね」というところを、ありのまま受け止めることから始めないと、何もつくり出せない。これが共感力ですよね。

釣部:結婚については、以前お話いただいているので、ユーチューブか本のほう(『万人の知恵 その二』)を見ていただければ、良い人はいないと…。自分が相手の良い人になるかどうかというのを、お互い思い合えばこんなに素敵な活動はないということですよね。

でも、どんな女性とも合わせられる男性になったらすごいですよね。

工藤:うん。まあ、一人でいいんですけれどもね。

釣部:ああ、まあそうですね。

工藤:何人もいらないですけれどもね。たった一人でいいんですけれどもね。

釣部:でも、その一人がどんな人かで。

工藤:そうそう。そのたった一人がどんなキャラであっても、相手にとって自分が良い人であれば、全然恐れるものはない。

釣部:なんか僕、独身みたいな話でしたね、今ね。もう奥さん、いるんでね。もう探さなくていいんですけれどもね。

はい。分かりました。なんか後半バラバラというか、めちゃくちゃになってしまいました。本になるのがすごい怖いなという、そんな気がしております。

はい。じゃあ、これで第二話を終わりたいと思います。工藤さん、皆さんどうもありがとうございました。

工藤:どうもお疲れさまです。ありがとうございます。

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